ルールは単純で1萬、2萬、3萬や東、南、西、北のように牌を順番にクリックするのみ。ところが、ルールは簡単でもなかなかこのゲームは奥が深い!どの牌をどんな順番で取るかによって全ての牌を取る事ができるか、出来ないかが決ってしまうのです。これは遊んでみる価値あり!ハマる事間違いナシです!!
牌の並べかたも6種類から選択する事ができるし、背景の絵も変更可能。中国の景色を鑑賞しながらプレイしたりチャイナ気分を盛り上げるBGMも楽しめます!
あなたも是非この｢長久｣で異国情緒を味わってみてはいかがでしょうか？

長久昔話

むかしむかしの中国でのお話です。

　旅の僧侶がある高い山のふもとの村まで来ると、もう日はすっかり暮れていました。夜露しのぎに軒先でも借りようと一軒の家を訪ねると、家人は快く僧侶を中に入れてくれました。家族は夫婦と姉弟のようでしたが、夜わりをしながらも何か悲しみにくれているようでした。訳を聞いてみると次のような話でした。

　昔からその村では、毎年北の風が吹いてお山の頂きに雪がかぶった日から三日のうちに、娘を一人お山に捧げるのだそうです。そうしないと、お山の神様が怒って、その冬には大雪崩が村を襲うのだそうです。今年はお山に雪がかぶる一月も前にもう、この家の屋根に神様が放ったという矢が刺さったということです。矢を放たれた家の娘は一人でお山に向かわなくてはならないのです。僧侶は気の毒な話に心を痛めましたが、そんな神様がこの世にあろうかとも思ったのでした。

　つぎの日の朝早く僧侶は娘の着物を身にまとうと一人でお山に向かいました。細い道はいつしか獣道になり、もはやそれすらもなくなりました。村から見た美しい山の景色とは違って、鬱蒼として薄暗く鳥の鳴く声さえ聞こえません。

　しばらく行くと、波一つないとろりとした淵がありました。僧侶がそこで水を含んでいると、突然の地鳴りとともに水柱が立ち上がり、その先端は僧侶をめがけて襲ってきたのでした。水柱だと思ったのは巨大な蟒蛇でした。娘ではないと気づいた蟒蛇は僧侶に絡んで淵に引き込もうとしました。僧侶がお経を唱えると蟒蛇は気違いのように苦しんで、しまいには己で己の身を絡んで息絶えてしまいました。僧侶が死んだ蟒蛇のためにお経をあげてやると、蟒蛇は見る見るうちに小さくなり、肉は溶け、血と一緒に流れて後には骨が残りました。これまでにどれほどの娘が生け贄になったのかは僧侶には解りませんでしたが、娘たちの骨のような気がしてそれを村に持ち帰りました。

　僧侶はお山でのいきさつを村人に話しました。村人は僧侶にこぞってお礼を言い、喜び合い、そして蟒蛇の骨を犠牲になった娘たちの骨の代わりに供養しました。

　時が経ち月日が流れるうちに、供養はいつしか村人たちがとりおこなう儀式となりました。それはその年の収穫もおわり、そろそろお山に雪が降るというころに行われました。一人が蟒蛇の骨を一つずつ高く積み上げ、今度は別の一人がそれを崩さないで取り去るというものです。より高く積み上げ、うまく取り去ることができれば、その年の冬は雪崩も起きず穏やかで、来年は豊作になるということです。

　長久はこのお話をヒントにして作った、山と積まれた麻雀牌をある規則に基づいて取り除いていくという、どこかで見たようなゲームです。